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理事長所信

はじめに

船橋青年会議所理事長
2017年度理事長
田島 直輔

今日の世界情勢や日本の情勢は、混沌と混迷を極めていると思います。世界各地で起きるテロ、紛争により罪なき命が失われ、悲しさを通り越し虚しさを感じます。また、EUという巨大経済圏でも綻びが生じ、イギリスが国民投票によりEU離脱という大きな決断をしました。日本では、原発問題、基地問題などがあり、先進国でありながら子どもたちの食や学力の貧困化、経済格差、徹底した差別化を図ったサービス、ビジネスによる行き過ぎた個人主義に至り、人と人の関係性が希薄になり無関心を増長させています。問題を挙げれば大小関係なく数えきれないくらいの問題があり、解決していくことは困難を極めます。ですが、先述した問題も多くの人と問題を共有し共に行動を起こせば、大きな力となり一気に問題解決へ加速していきます。その原動力は、青年会議所にあると強く信じ確信しています。

48人の高い志と情熱を持った青年達が、戦後の日本を豊かにし、国民に明るい未来を手にしてもらうために、勇気ある行動を起こし1951年東京青年会議所が創設され、大きなムーブメントとなって全国各地に広がり、1970年8月456番目のLOMとして船橋青年会議所が誕生しました。

私達には、大きな問題と困難に立ち向かってきた経験があり、その中で得られた知識と知恵が備わっています。今まさに、混沌と混迷を極めている時だからこそ、私達青年会議所の力が必要であり真価を発揮し青年会議所の存在意義を証明する時だと思います。


影響力あるLeadership Development

リーダーシップは、単に行動や言動をリードすることだけでなく、自ら問題を抽出し、掘り下げて問題の本質を見出す力があり、問題解決するために周囲の人々を巻き込む影響力と行動力が備わっている人であると同時に、フォロアーシップも発揮できる人です。この様なリーダーが一人でも多く地域社会や企業にいることで、明るい豊かな社会の実現に大きく近づいていくと思います。また、個人一人ひとりの人生についても同様で、個人の人格成長や家族や友人間でより良い関係を構築でき、人生がより良い発展ができると考えます。

青年会議所は、個人一人ひとりの意識変革を促し、既存の能力をさらに向上させ隠された能力を開拓し、仲間達と運動や活動を共にすることで互いを認め合い切磋琢磨できる機会が用意されています。しかし、青年会議所では、研修プログラムや機会が用意されていますが与えてはくれません。自分自身が、積極的に運動や活動に参加することで初めて手にすることができる機会なのです。青年会議所には、JC三信条という行動綱領があり、その中に修練(トレーニング)があります。この修練(トレーニング)には、積極果敢に問題に取り組む姿勢を養い、研修プログラムを受けることで個人の能力向上や質の高いスキルアップが望めます。

青年会議所は人材育成の場であり、一人でも多くの質が高いリーダーを輩出していかなければならないと思います。地域社会や企業、国際社会に多くのリーダーがいることは財産であり、人材から人財になると考えます。


共鳴し合うCommunity Development

近年、家庭教育、学校教育、社会教育の崩壊が止まりません。この三つの教育は、まちづくりを行っていく中で最も重要なことだと思います。家庭教育は、子どもたちが初めて経験する集団です。子どもたちは家庭教育の中で、人格形成、言葉の習得、礼儀、コミュニケーション能力など世に出るための準備を行います。また親は、愛情など情を育み醸成し、責任感を養い、忍耐力、コミュニケーション能力の向上などを図ります。ですが、経済状況や時代風潮など様々な状況により、十分な家庭教育が成されないまま世に出てしまい、心無い言葉で揶揄され続け、子どもたちのやる気を削ぎ社会に対して失望していきます。学校教育も同じです。十分な家庭教育を受けられなかった子どもたちが、学校で初めて集団行動をします。できない子は、疎外感を感じ始め孤立していき、コミュニケーションを上手く図れなくなっていきます。また、教職員の負担増や社会との認識の不一致など、学校と社会、子どもたちの信頼関係は崩壊してきています。社会教育では、まちに叱ってくれる大人がいましたが、個人主義、プライバシーなど自分たちの主義主張により人への無関心を増長させ、子どもたちと社会の関係性が希薄になり、社会で育てる基盤を失いかけています。これが現代日本の抱える問題の根本だと考えます。ただただモノ、カネが豊かになっても、ヒトが増えても日本、船橋の未来は明るくはならないと思います。だからこそ、家庭教育、学校教育、社会教育が重要なのです。

そして、明るい豊かなまちとは、まちに住む市民と子どもたちの心を豊かにすることを考え、企業の発展を促し活用することでまち全体が活気づき、市民と子どもたちに未来への選択肢を多く与えられることは希望溢れるまちになり、永続的に発展し続けるまちになる仕組みを構築することが重要だと考えます。この綺麗ごと理想を現実のものにしていくことが、青年会議所の運動や活動の意義であり、社会開発事業だと思います。


個が活きる組織

青年会議所は、20歳~40歳の年齢制限を設けています。それは、常に組織を若々しく保ち、積極果敢に行動を起こせる力の源泉を得るためです。また、若さだけに捉われず既存メンバーの運動と活動の充実さとフォローも求めなければなりません。既存メンバーの知識や経験を、若いメンバーに継承していくことで、根拠と理論ある若さある積極果敢な行動になると思います。また青年会議所には、多くの出会いや機会が用意されています。ただ、今ある役職や担いをこなす「作業」にせず、自分自身の家庭や会社、友人関係や青年会議所以外での場所で活かせるように役職や担いを全うすることが重要です。我々は、意識変革の能動者であります。地域社会や市民、企業や行政に提言、提唱、提案していく中で、我々自身が、意識変革を起こせずして伝えていくことができるでしょうか。我々の中にある問題は、世の中の問題と変わりありません。我々が変われば世の中も変わり、我々が活き活きと運動、活動を行えば世の中も活き活きとするという気概で、運動、活動、事業を行っていきましょう。


むすびに

青年会議所の目的は、明るい豊かな社会の実現と恒久的世界平和です。この目的は5年後に達成できるかもしれなし、100年後に達成できるかもしれない。それは誰にも分からないことであります。一つ確かなのは、青年会議所が歩みを止めた時、目的の実現はなくなるのです。誰かがやる、自分さえよければいいと他人事になれば未来はなくなります。未来は我々であり、子どもたちです。一人ひとりが世の為人の為に仕事をすることで、目的を達成できると思います。そして私たちは、戦後復興を成し遂げてきた先人の思いの上に立っていることを忘れてはなりません。だからこそ、日々を生きることに感謝し、目的を達成できるまで歩みを止めてはいけないのです。この歩みは、辛く険しく困難が多くあります。しかし、多くの同志達と手と手を携え、肩を組み乗り越えていけることを知って頂きたい。
「We believe」
家族を信じ、仲間を信じ、自分を信じ、未来を信じ共に歩んで行きましょう。


スローガン

和を以て貴しとなす ~今、真価を示す時~


基本計画

一、青年会議所会員の拡大、組織強化

一、まちとの一体感を実感できるまちづくり

一、生きる力を醸成する青少年の育成

一、影響力を与えることができるリーダーの育成

一、国際社会で活躍できる人材育成

一、船橋青年会議所50周年事業の立案、報告